その名のとおりステッカーを貼って周囲の痛い視線を集めるPSP本体を作ってしまおうという、このご時世ならではのファンキーにイカレたテーマだ。
ボクも前々からそれに興味を示していた人間のひとりだが…実はその興味の方向は「そもそもステッカーの目的を達するために必要な事物とは何か?」の方。痛PSPのメイキング自体はドキュメントなり動画なりそこそこ出てくるのだが、その基礎データになる部分も、もっとあっていいだろうと勝手に思い……
インクジェットプリンタ用ステッカーシートには、他サイトさんの研究成果にならって定石どおりA-one社製 『手作りステッカー キレイにはがせるタイプ』(品番 28874)を起用。印刷シートと表面保護シートの2枚3セットと絶対数が少ないので、いかに「無駄を出さないようにするか」が重要になってくる。
本番で無駄を出さないとは、言い換えれば準備で大いに無駄を出すべきということでもある。エコノミー印刷での実験はもちろん、専用紙を使ってのフォト印刷(決定段階)までテストすべし。
フォト印刷するとプリンタ本体のインクジェット精度がぶれて「ボタ落ち」してしまうケースも無いわけではない。こればかりはハードウェアの問題だから本番で起こってしまうこともある。あるいは印刷がかすれたり、使い込んでいて型が古くなっているとヘッドの走行跡が出たりもするだろう。
ハード面の限界は防ぎようがないにしてもアクシデントをできるだけ最小限に食い止めるため、普段から自分のプリンタのクセをよく観察しておくことも重要。
用紙に無駄が生じないように画像を並べてくれるフリーソフトもあったように記憶しているが、それが使えるなら応用すると手間が省けて良いかも知れない。
前もって1/2(A5)や1/4(A6ハガキ)に裁断してしまい、プリンタに適合するサイズをキープしつつ使用量をコントロールするなんて方法もあるが、この後出てくる[表面保護シート]の構造特性上、制作に要するレベルが上がってしまうのでここではパス。
画像の解像度とプリンタとの関係はそれだけでワントピック書ける代物。自身ここではまとめきれないのでかいつまむことにするが、解像度が高いからといって「キレイ」に出るかというと、ことイラストに限ってはちょっと保証できない。
画質を確保する観点から、デジ絵の世界でフルカラーイラストの印刷に通常必要と言われる300dpi以上はセットすべきだが、だからといって“無理やり狭い幅に大量のドットを詰め込む”と、かえってイラストの線がブレて見えることもある。むろん、プリンタ側の印字精度にもよる。
それからdpiにしろpxにしろ、縮小する時に37%とか63%などという中途半端なパーセンテージで縮小するより、50%単位で縮小させた方がきれいに見える。あまりおかしな数字にせず、数学的に端数が出ないとか、8bit16進数といった情報処理理論に合う数字を考えて画像処理した方がよりベストな結果が得られる。
ちなみに[拡大]はやらない方が良い。現状コンピュータは画素情報を「削る」のは得意だが、「補完する」ことは不得手だ。印刷を想定するラスターベースイラストは大きく描け、と言われるゆえんである。
この段階でもう貼り直しが利かなくなる、つまり位置決めから一発勝負になるので慎重にやること。
保護シートの接着力は強力なので、実は気泡が入っても柔らかい布で上から強めにこすると、形状によっては潰せることがある。「おい、何でそこで諦めるんだ!」と、どっかの熱い漢の声が聞こえたら迷わずやるべし。
写真だとカッターが写っているが、実際はハサミで切っている。保護シートを貼っていなければカッターでも良いかもしれないが、これを“一太刀”で切るには相当の実力が必要だ。もしカッターを使う時は先端を1メモリ折ったりブレード交換したり、デザインカッターならなるべく新品のものを使うなど、ベストコンディションの刃先と自信をもって臨みたい。
少なくとも新聞紙を下に引いて…などというのだけはお勧めできない。それと小学生向けの小さなハサミや刃がセラミック製のやつ、あと裁縫で使う[裁ちばさみ]とかも、切れ味や取り回し、使用目的の相違の観点からできれば使用を避けたい。
「貼ってはがせる」の名の通り貼り直しがある程度利くので安心だが、それでも一度貼ると剥がしにくくなるので、なるだけここも一発で決めたい。
ちなみに、シートの白色輝度は相当なもの。貼る面が白くてもシートの白の方が目立つことがある。写真のようにあんまりイイカゲンな切り出し方だと雑誌の付録のような感じにもなってしまうので、余白のとり方や切り出し方、あるいは貼付面の色相特性まで考慮に入れた画像処理というのも必要になってくる。けど丸とか四角とかダイヤとか、イラストに沿わず幾何学形にしてしまった方が潔くてデザイン的にすっきりまとまることもあるので、この手の一発系ステッカーでは考慮に入れるべき点かと思う。
なお、痛PSP制作の場合は「形状どおり切り出してキレイに貼る」ことが求められるので、そっちがメインの人は余談まで。
こんなとこかなぁ… 何?痛PSPは作らないのか、だって? 恐らく作らない、というかZEN NEEONの“ガワ”――フェイスシートだっけ?――なら作ってみたい気はしないでもない。
だってもうアレ生産してないっしょ?
※写真中のキャラクターデザインはそれぞれ、『画像、キャラクターの使用に関するガイドライン』に基づきます。
[GUMI]:株式会社インターネット
http://www.ssw.co.jp/products/vocal/megpoid/guide/index.html
[巡音ルカ]ほかVocaloidデザイン:クリプトン・フューチャー・メディア株式会社
http://piapro.jp/license/pcl
くだらないのまで読ンジャウヨ?

